生きろ。未来のために
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作品紹介
アイヌと和人との歴史を描いた人間ドラマである本作は、<蝦夷地>と呼ばれた現在の北海道を領有した松前藩が、アイヌとの交易をおこなうなかで起きた争いを描く、壮大な歴史スペクタクル。本作は、町全体がイオル(アイヌの伝統的生活空間)という考えの下、アイヌと和人が共生してきたという認識をもつ北海道白糠町で多くの場面が撮影されている。主演は、阪本順治監督の『せかいのおきく』(23)や北野武監督の『首』(23)などの話題作に次々と出演し、著名な映画監督からの信頼も厚い寛一郎。共演に、三浦貴大、和田正人、坂東龍汰、平野貴大、サヘル・ローズ、古川琴音、要潤、富田靖子、緒形直人ら実力派が顔を揃える。
脚本を手掛けたのは、「結婚できない男」や朝ドラ「梅ちゃん先生」など、大ヒットドラマを手掛けてきた尾崎将也。監督は「タイムスクープハンター」や小説「ブルバスター」がアニメ化されるなど、多岐にわたる分野で活躍している中尾浩之。 北海道の大自然をバックに、激動の歴史の渦に巻き込まれた武家の若者が異なる文化や風習に触れ、それらを理解することによって己の人生を見つめ直してゆく。過去の歴史を描いた作品でありながら、現代に通じる社会問題を訴求させ、今の時代に観るべき感動の一大叙情詩が誕生した。
あらすじ
江戸時代前期。現在の北海道にあたる地域を領有する、松前藩士の高坂孝二郎(寛一郎)は、兄の栄之助(三浦貴大)とともにアイヌとの交易で得た物品を他藩に売ることを生業としていた。父が亡くなって1年。孝二郎は兄とともに交易の旅で初めて蝦夷地に足を踏み入れる。しかしある晩、使用人の善助(和田正人)の不審な行動を目撃した栄之助が、善助に殺害される。敵討ちを誓う孝二郎は、善助を追って森の奥深くへと向かうが、その頃、蝦夷地では和人に対する反発と蜂起の動きが高まっていた……。